~Regenerative Organic Certifiedの取組~
2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおいて、選手村で提供される食材については、GAPがベース基準、オーガニック(有機JAS)が推奨基準とされています。GAPと有機JASを比較する議論は様々なところでされていますが、大枠で考えれば、本来は、どちらも、環境や健康に対する負荷を減らすこと、生物多様性を推進すること、さらに、そのような農業を行うことにより、生産者が再生産可能な利益を得られるようになることを目的として定められたものであり、「環境再生型農業」という大きな傘の下にあるものと考えられます。一方で、GAPと有機JASの両方の認証を取得するために、大きな負担を強いられている農業従事者も存在します。
今アメリカでは、USDAの有機認証だけでは本来の有機農業の目的の達成や消費者の共感を得るには不十分であるとし、USDA認証を否定するのではなく、その上に3つの柱「土壌の健康」「動物福祉」「社会的公平性」を達成するための基準を立て認証する“Regenerative Organic Certified”「(環境)再生型有機認証」という認証システムが始まっています。そして既に、その認証システムを普及しようというDr. Bronner’s社やパタゴニアをはじめとする企業・団体25社が集まるROAという協会も設立されました。
今回のセミナーでは、Dr. Bronner’s社のマイケル社長が“Regenerative Organic Certified”の考え方・目的・仕組みについて講演してくださいます。その後、パタゴニア日本支社長の辻井隆行氏と徳江倫明が加わり、「環境再生型農業を広げていくために、今後、認証制度はどのような方向に進むべきなのか?」「より多くの消費者の支持を得られる認証制度とはいったいどんなものなのか?」を話し合っていきます。
日本の有機JAS認証の内容は、2000年の開始以来、一歩たりとも前進していません。「何を目的とした有機農業の普及なのか? 」その原点を置き去りにしたまま、手法の検証や第三者性の維持に汲々としています。そろそろ“有機農業の先にあるものとは?” “到達すべき所とは?”に目を向けるべきではないでしょうか? 農業従事者はもちろん、認定機関関係者の皆様にも是非聞いていただきたい内容です。
【登壇者の方々】
●Michael Bronner 氏 (Dr. Bronner’s President)
●辻井 隆行 氏 (パタゴニア日本支社 支社長)
●徳江 倫明(一般社団法人オーガニックフォーラムジャパン 会長)
《プログラム》
◆講演(30分)
・Michael Bronner 氏 (Dr. Bronner’s President)
◆パネルセッション(80分)
・Michael Bronner 氏 (Dr. Bronner’s President)
・辻井 隆行 氏 (パタゴニア日本支社 支社長)
・《コーディネーター》徳江 倫明(一般社団法人オーガニックフォーラムジャパン 会長)
第3回オーガニックライフスタイルEXPO メインステージ
参加費:無料
定 員:200名
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