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第11回 ナチュラル&オーガニックビジネスセミナー

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第11回 ナチュラル&オーガニックビジネスセミナー
「絶滅危惧種のわさびを守る」
~日本でたった一人のわさび研究家・山根京子氏を迎えて
【講演者】山根京子 氏
(農学博士/岐阜大学応用生物科学部生産環境科学課程応用植物科学コース植物遺伝育種学研究室准教授)

和食に欠かせないわさび、日本の固有種で食材としての歴史も長いわさびが、今、危機的な状況に陥っています。多くの場所でわさびの里が荒廃し、世代を超えて受け継がれてきた資源が断たれているというのです。

なぜ、日本のわさびが減っているのか。そこには複合的な要因があります。

①海外の国々が日本固有種のわさびを現地で栽培するようになり、日本がこれらを逆輸入することで全体的なわさびの価格が急落している。日本の小規模農家の耕作意欲を奪う結果となり、耕作放棄地が増えてゆく。

②栽培の過酷さも、農家の撤退に拍車をかけている。あるわさび農家(74歳女性)によれば、「家から毎日、山へ1時間かけて登り、急斜面でわさびの世話をしている」とのこと。高齢者にとっては負担の大きな作業だが、その重労働を新たに担う若者はなかなか現れない。

③日本の森で増えすぎてしまったシカによる獣害。増えたシカは餌を求め、辛いわさびまで食べるようになっている。

④人間による乱獲も深刻。登山ブームで山に入った人々が、わさびを見つけては根こそぎ採ってしまう。

日本からわさびの里が失われても、輸入品がある限り、私たちがわさびを食べられなくなるわけではありません。しかし、日本の固有種として日本人が栽培を始め、ほぼ日本人だけが食べてきた日本の資源が廃れることには、技術の喪失・知識の途絶・資源の断絶・文化の衰退といった、様々な問題が含まれています。日本の食文化の一端を担ってきたわさびを日本人自らが手放そうとしている現状に、どのようにして歯止めをかけるのか? 日本でたった一人のわさびの研究者、山根京子博士(岐阜大学)に、お話をうかがいます。

【日時】2019年11月22日(金)19時00分~20時45分(18時45分受付開始)

【場所】法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科501教室(千代田区九段北3-3-9新一口坂校舎)
http://www.im.i.hosei.ac.jp/contact/access/

【参加費】3,000円(NOAFを支援する会会員1,000円)※当日会場にて現金支払い

【講演者プロフィール】

山根京子(博士(農学))
岐阜大学応用生物科学部生産環境科学課程応用植物科学コース植物遺伝育種学研究室准教授。専門は植物遺伝資源学。2005年よりわさび研究をはじめ、現在まで約300か所の調査を行い、わさびの遺伝や進化の研究を行っている。2018年度より全国わさび品評会の審査員も務める。

司会:酒井理(法政大学キャリアデザイン学部教授、NOAFを支援する会代表)

解説:小川孔輔(法政大学経営大学院教授、NOAF代表幹事)

共催:一般社団法人フードトラストプロジェクト
法政大学経営大学院「アグリフードビジネス・プログラム準備会)

協賛:商業界

後援:NOAF

【お問い合わせ】NOAFを支援する会事務局
(法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科小川孔輔研究室内)
TEL:090-2637-7878(花畑)