アニマルウエルフェア・ライフスタイルの時代―日本と世界の家畜福祉の動向―
21世紀になって欧米など畜産先進国が、それまでの家畜の自由を閉じ込めて生産性、
効率性を追求してきた工場的畜産からの転換を目指しており、いわば「畜産革命」
ともいえる新しい畜産システムの開発に取り組んでいる。
EUでは2012年1月から採卵鶏のバタリーケージは全面禁止、妊娠雌豚を閉じ込める
ストールの全面禁止がなされ、2018年までに雄子豚の外科的去勢は廃止の計画である。
EUの進展を追うように、カリフォルニア州では2012年からフォアグラの生産販売料理提供を
禁止するなど、アメリカでも急ピッチにAW畜産への転換が進んでいる。
また、世界動物保健機関OIEは2005年から世界家畜福祉基準を策定しており、
おそくても2019年までには完成する予定である、
それに比べ、1960年代から欧米の畜産先進国から工場的畜産システムを導入した日本では、
畜産業界のみならす消費者、行政、研究者などの関心がほとんどないに等しい。
その畜産革命システムの基本コンセプトがFarm Animal Welfareである。
英語のWel-fare(一般的訳語;福祉)の語源的意味とは、“(人間も動物も)満たされてWel,
生きているfare”と捉えられ、Farm Animal Welfareとは“家畜がその行動要求を人間の
飼育活動によって満たされて生きている状態”と云えよう。
家畜福祉飼育とその生産物であるウェルフェアフードの価値を消費する人間のライフスタイルが
問われているのである。
講師 松木洋一
日本獣医生命科学大学名誉教授(農業経済学・農学博士)
アグリネイチャースチュワード協会 理事長http://www.agrinature.jp/
アニマルウェルフェアフードコミュニティジャパンAWFC Japan 監事 http://awfc.jp
<内容>
開催日時: 11月18日(金) 15:50-16:45(15:35受付開始)
開催場所: 東京国際フォーラム ホールE オーガニックライフスタイルEXPO会場 ミニステージ
参 加 費: 無料
※当セミナーへのご入場は11月18日・19日東京国際フォーラムにて開催される、「オーガニックライフスタイルEXPO」への入場証が必要となります。事前登録は公式ホームページより行っておりますので、事前登録をお願い致します。
https://ofj.or.jp/access.html
主催 一般社団法人フードトラストプロジェクト
協力 一般社団法人オーガニックフォーラムジャパン